「愚痴を言う自分が嫌い。。でも止められない。」
「人の悪いところではなく、良いところを見れるようになりたい」
本記事ではこれらの悩みをお持ちの方に向けて、下記をご紹介します。
・愚痴を言う自分が嫌いなのに、愚痴をやめられない理由
・愚痴を言わない自分になる5つの方法
・愚痴を言い続けることの危険性
★他の記事との違い★
他サイトは「愚痴を言わない自分になる方法」を書いた記事が多いですが、本記事では「そもそも愚痴がやめられない理由」からお伝えするのと、元々、私自身が愚痴を言いまくり自分が嫌いで、そんな自分を変えたいと思いながらも中々変えられないという日々を長く過ごしてきましたが、今は愚痴を言うことはかなり少なくできたのでその経験も踏まえお伝えしていきます。
目次
愚痴を言う自分が嫌いなのに、愚痴をやめられない理由
本記事を読に来てくれている方は「愚痴を言う自分が嫌い」な方だと思いますので、愚痴をやめようと試みたことは何度もあるのでしょうが、それでも愚痴をやめることが出来ずに悩んでいるのだと思います。
「愚痴をやめよう!」と努力することも大切ですが、【やめたいと思っているのにやめられない原因は何か?】を知ることが解決の鍵になりますので、先ずはその説明をしていきます。
①脳が省エネしたいから
「あの人はなんて思いやりが無いのだろう」
「本当あの人は自分の事しか考えていなくて嫌いだ」
など、もちろん相手が本当に悪い場合もあると思いますが、愚痴が止まらない人は相手の悪い面を見がちになります。
それは決してあなたが皮肉れた人間だからではありません。
その方が脳が楽だからです。
一人一人育ってきた環境が違えば価値観も違うので、相手があなたをムカつかせる発言や行動をしたとしても、その背景や価値観を理解すれば「あ、そういう意図があったのか」と納得できるケースは多いはずです。過去にケンカした際などに、ちゃんと話し合ってみたら相手の真意が分かり仲直りできたというケースはありませんでしたか?
ですが、「本当はこういう意図があったのではないか?」「あの人も本当は辛かったのではないか」など、一人一人の背景や価値観を理解しようとするのは脳のエネルギーをかなり消費します。
なので、人の脳はバイアスといって「この人はこうだ」のように先入観を強く持ちます。その方が脳があれこれ考えずにいられて楽だからで、いわば【脳の省エネ】です。
このように、脳は基本的に省エネしたいという仕組みを理解した上で、対策を考える必要があります。その方法は後ほど記載します。
②ドーパミンの分泌により快楽を味わっている
ドーパミンは神経伝達物質の一つで、これが脳に分泌されることで快感が生まれ、モチベーションUPにも繋がるので生きる上で非常に大事な脳内ホルモンです。
このドーパミンは人を罰したり批判することでも分泌されます。
SNSで有名人への誹謗中傷がなくならない理由もこれです。人を叩くという行為自体が気持ちよくなってしまうので、やめたくてもやめれなくなります。
③集団を作るため
これは人の遺伝子の問題です。
元々人類は集団を上手く作ることによって生き残ってこれました。古くは肉食動物から守るためや、災害や飢餓から逃れるため、民族同士の争いを乗り越える為、集団を形成するのです。
我々は仲間だという帰属意識を生むためには
共通の敵
を作るのが一番効果的です。
なので、自分達と考えの違う人を敵とし、それに賛同する人たちでグループを作っていきます。一人が言い出せばグループができるまではそんなに難しくありません。先述した①②の影響もあるので強い意思力が無ければその人の愚痴に同調し仲間になっていきます。
これもあなたが悪い人間だ、冷たい人間だ、意思の弱い人間だ、ということではなく、人の遺伝子は完全に変化するまえに1000年以上かかるとも言われているので、昔様々な事情により集団を形成しようとした遺伝子が今も残っているからです。
私たちを助けようとしてくれている遺伝子でもありますから、これを否定するのではなく、あるという前提を持った上で上手に付き合っていく方法を考えることが大切です。
④ホルモンバランスの乱れ
身体の調子が悪いのも愚痴が止まらない理由の一つです。
特に腸の状態が大切です。幸せホルモンで有名なセロトニンは90%以上が腸で生成されますから、腸の状態が悪いとセロトニンが不足しがちになります。セロトニン含め幸福感を味わう脳内ホルモンが生成されづらい身体だと、怒りや悲しみなど負の感情の方が出やすくなります。
そうなると愚痴や不満が出やすくなって当然です。
車で例えるなら、幸せを感じる為のガソリンは枯渇しているので中々前に進みませんが、怒りや不満を感じるガソリンは満タンで常に補充されているのでスイスイと前に進むというイメージです。
⑤自己肯定感の低さ
自己肯定感が低いと、人との比較が多くなります。
自分では自分の価値を肯定できないので、人と比較して【自分の方が優れた存在だ】と実感することで自分の価値を肯定します。
なので、
・人の出来ていないところ
・人のダメなところ
が目に付きやすくなります。
そこを見つければ見つけるほど「自分は出来ている」と感じることができますから。誰しも「自分は価値のない存在だ」なんて思いたくないので、無意識にこうする事で自分の存在価値を実感しています。
愚痴を言わない自分になる5つの方法
続いて、愚痴を言わない自分になるための方法を5つお伝えします。
お伝えしてきたように、愚痴を言ってしまうのは脳の仕組みや遺伝子にも関係するので気にし過ぎる必要はありませんが、「愚痴を言う自分が嫌い。。」と気になるのであれば下記の方法を試していきましょう。
①人の性格タイプを学ぶ
これは先ほどの【脳の省エネ】に対する解決策になります。
「この人は嫌な人だ」
のように考えて楽をしている脳を、いきなり一人一人の真意や背景を知ろうとするのはハードルが高いですが、人の性格タイプを学び
「この性格タイプだから、こういう考えになったんだろうな」
という思考に持っていくのは比較的簡単です。
「この性格タイプの人だから〜」
というのも、やり過ぎると脳の偏りなのでバイアスであり脳の省エネですが、「この人は嫌な人だ」「なんて思いやりのない人だ」と
【相手を悪い人や酷い人】
にしている状態から
【相手とは性格のタイプが違うから】
に変えられるだけで心はすごい楽になります。
性格タイプの理解には下記の記事が役立ちますので、是非ご覧になってみてください。
②健全にドーパミンを出す習慣を作る
ドーパミンは快感を味わったり活力を出す為に人には不可欠で、それを分泌する為に人を批判したり罰したりすることをお伝えしましたが、他の方法で分泌できれば人を批判したりで分泌する必要性はなくなります。
ドーパミンが分泌されるには様々な要因がありますが、期待している報酬や自分に対する評価など【欲しいと思っているものが手に入りそうな時】に大量に分泌されます。
そういった意味ではギャンブルでもドーパミンは出ますし、お酒でも分泌されますが、【愚痴を言う自分が嫌い】で直したいと思っているのに、ギャンブルやお酒に依存しては元も子もないでしょう。
なので
少し頑張れば手に入る目標を立てる
事を始めましょう。
その目標達成に近づき、期待しているものが手に入るかもという感覚がドーパミンを分泌させます。
もう少し楽な方法であれば
・好きな音楽を聴く
・大豆食品やチーズを摂取する
・有酸素運動(ランニングなど)
もドーパミンの分泌に良い影響があると言われているのでオススメです。
③愚痴を言わない人達と仲良くする
愚痴を言ってしまう理由に記載した【集団を作る】為に対する一つの解決法です。
私は元々会社の人事をしていて、その経験の中で多くの社内グループを見てきましたが、愚痴を言う人は愚痴を言う人達でグループが作られ、愚痴を言わない人は言わない人達でグループを作ります。
正確に言えば
「愚痴なんて言ってるんじゃねーよ」
と愚痴を言う人たちを敵にしているケースが多いので、それも愚痴と言えば愚痴なのですが、愚痴を言う人たちのグループにいるよりも愚痴を言う頻度は大分低いので、愚痴を言う自分が嫌いであればグループを変えましょう。
人の脳の仕組み的にも近くにいる人たちの思考に似ていくので、可能であれば愚痴をほとんど言わないような人達と仲良くするのがオススメですが、そんなグループは中々ないので先ずは身近で尊敬できる人がいれば、その人と話す時間を多くしましょう。
ちなみに、人や物事に肯定的な解釈をする好きな著名人などのSNSをフォローし、良い言葉に触れるというのも効果的な方法です。
④身体の健康を整える
セロトニンやオキシトシンなどの良いホルモンが分泌されやすい身体にしていきましょう。
その為には先述したように腸の環境を整えることが大事です。
細かくはそのホルモンにより効果的な方法は変わりますが、
・ヨーグルト、チーズ、大豆、など乳製品や大豆製品を摂取する
・太陽を浴びる
・運動をする
・人に優しくする
・瞑想をする
・携帯やPCを見る時間を減らす
などを日常に取り入れていきましょう。
⑤自己肯定感を高める
ありのままの自分の存在に価値がある
と、自分で自分の存在を心から肯定できて初めて、人の存在をありのまま肯定できるようになります。
そうなれば人と比較することも減り、人の悪いところではなく人の良いところが見れるようになっていきますし、何よりも「愚痴を言う自分が嫌い」のように【自分が嫌い】という感覚はなくなります。
自己肯定感を高めたいと思った方は、このサイトにはその方法は多く記載してますが、先ずはこちらの記事からご覧になってください。
愚痴を言い続けることの危険性
愚痴をやめられない理由に書いたように、遺伝や脳の仕組み的にある程度は仕方ない部分があります。
しかし、愚痴を言う機会が自分自身でも多いと感じている場合は危険です。
理由としては2つあります。
①認知症になりやすい
愚痴が多い人は認知症になる可能性が3倍以上になるというデータがあります。
正確には愚痴を言うというより、自分以外の人や社会を信頼できないという人のデータですが、【物事の悪い面や悪い方を見る】という点で愚痴を言う人と大きな差異はないので、愚痴を多く言う人にとっても参考になるデータだと思います。
認知症は病名ではなく、様々な病気により脳の働きが低下して起こる一連の症状をさす言葉なので、その原因となる病気の事も考えると、愚痴を減らすことは様々な病気の予防になるといえます。細かく言えば色んな要素が絡みますが、大雑把に言えば愚痴が少しずつ脳にダメージを与え機能を低下させるので、それが病気や認知症などの症状の原因となります。
②ストレスの蓄積
そもそも愚痴が出るということは、怒りや不満がある状態なのでストレスも溜まっていきます。
ストレスが体に悪いことは言うまでもないと思いますが
・うつ病やうつ状態
・アルコールや薬物などの依存症
・パニック障害
・適応障害
・摂食障害
・不眠症
など。もちろんストレスだけが原因でこれらになるというよりは、様々な要因があって発症しますが、ストレスが大きな要因の一つになっているのは間違いありません。
総じて、愚痴や、愚痴の元になっているストレスは人生の幸福度を下げてしまうので、愚痴の多さが気になる。。という方は減らすよう改善していきましょう。
終わりに
という事で今回は
【愚痴を言う自分が嫌い】なのに止められない5つの理由と、克服する5つの方法
をお伝えしてきました。
簡単におさらいすると
①人の性格タイプを学ぶ
②健全にドーパミンを出す習慣を作る
③愚痴を言わない人達と仲良くする
④身体の健康を整える
⑤自己肯定感を高める
愚痴を言うこと抜きにしても【〇〇な自分が嫌い】という状態は勿体無いです。
愚痴を言う自分が嫌いと思う時点で間違いなく良い人でしょうから、そんな自分を責める事なく、少しずつ愚痴を言う頻度を減らしていきましょう。
記事の内容が少しでも役に立っていれば幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
①脳が省エネしたいから
②ドーパミンの分泌により快楽を味わっている
③集団を作るため
④ホルモンバランスの乱れ
⑤自己肯定感の低さ