感情のコントロールができない原因と解決方法

窓から外を悲しそうに見ている女性

「上手く感情がコントロールできない。。」


「怒りが制御できなくて、このままだとヤバいかも。。」



こんなお悩みありませんか?


本記事ではこんなお悩みをお持ちの方に向けて下記をご紹介します。
・感情のコントロールができない原因
・感情をコントロールする方法【一時的な対処】
・感情の起伏を穏やかにする方法【根本的な解決】

じん

私は12歳まで不登校で、家族以外の人と話すことが極度にできず友達もいませんでした。診断を受けたことはありませんでしたが、病院に行ったら恐らく高機能自閉症や場面緘黙症などの診断されていたと思います。
そういった面もあり感情のコントロールがかなり難しく苦労してきましたが、今では全くそういった事はなく穏やかに毎日過ごせていますので、本記事ではそれまでの経験も踏まえお伝えしていきます。

感情のコントロールができない原因

色々な感情のイラストが描かれている卵

最初に、感情のコントロールができない原因をお伝えしていきます。

コントロールできない度合いによって考えられる原因は変わってくるので、その度合い事に分けて記載します。


コントロールできない度合い・軽い

感情のイメージ

・感情的になる時はあるが、何とか抑えることはできる。
・相手への怒りなどが、多少態度に出る事はあってもそれをぶつけたりはしない。

考えられる原因

・寝不足
・自律神経の乱れ(軽度の)
・慢性的な疲労
・恒常的なストレス
など。

このレベルであれば、後ほど記載する感情をコントロールする方法【一時的な対処】を参考に対処法を学んで実践していけばコントロール出来るようになる可能性は高いです。



コントロールできない度合い・中

感情のイメージ

・感情的になった際に制御できずに、相手に攻撃的な言葉や態度を取るなどをしてしまう。
・感情的になってもそれをを表には出さず何とか抑えることができるが、その感情的になった相手や状況を何度も思い返して感情的になる。
・毎日怒りや悲しみなど、特定の感情が込み上げてきやすい。

考えられる原因

・自己肯定感の低さ
・アダルトチルドレンの要素
・非認知能力の低さ
・内観する力の欠如
・身体のホルモンバランスの乱れ
など。

このレベルだと対処法を学んでも中々難しいので、後ほど記載する感情の起伏を穏やかにする方法で根本的に解決を目指しましょう。


コントロールできない度合い・重め

感情のイメージ

・感情を抑えることが難しくすぐ言葉や行動に出てしまう
・日常のあらゆる場面(道を歩いてる時なども)でイライラする
・感情を制御できないことで周囲に迷惑をかけている

考えられる原因

・病気
・障害
・トラウマ
これらの可能性があり
症状によるので一概には言えませんが
・うつ病
・双極性障害
・ADHD
・複雑性PTSD
などの可能性が考えられます。


症状が酷い場合は精神科で診断を受けた方が良いと思いますが、大抵何かしらの病名や障害を診断され薬を投与されてとなりますが、そこに依存してしまう可能性もあるので、出来れば本記事でお伝えする内容を参考に先ずは自力で解決を図ることを推奨します。ただ、深刻な場合は無理せず早めに精神科やカウンセラーに相談しましょう。



感情をコントロールする方法【一時的な対処】

女性が車の運転をしている

先程の「感情コントロールできない度合い・軽い」で書いた内容の対処方法になります。このレベルの人は誰にでもある感情の波が少し激しいだけなので、下記の方法を取り入れれば穏やかに過ごせる時間が増えます。

①十分な睡眠を取る

不眠症まではいかなくても、仕事や育児などで寝不足状態が続くと感情のコントロールが出来なくなります。


睡眠が不足していると、諸説ありますが脳の前頭葉などの理性的な思考をする機能が低下すると言われ、そうなると情動的な脳に負けてしまうので感情のコントロールが難しくなります。


なので可能であれば睡眠の優先順位を高くしましょう。そうは言っても望んで睡眠時間を短くしてる人はいないと思うので、仕事や育児や介護などで中々睡眠時間が取れないという方もいるかと思いますが、その場合はせめて睡眠時間の質を上げましょう。その為には自律神経を整えることが大事なので下記②③を参考になさってください。


②ため息をつく

ため息と聞くと悪い印象を持つ方が多いと思います。


確かに無意識に「はぁ」とつくため息はあまり良くないですが、意識して吐くため息は自律神経を整えるのに効果があります。少し強めに「はぁっ〜」と息を吐き切るイメージでため息をつきましょう。


もちろん深呼吸でも効果はあるので、職場や電車の中などでため息を吐きづらければ、鼻で4秒吸って7秒止めて8秒で口から吐くという478の深呼吸を試してみましょう。


③自律神経を整えるストレッチを行う

ここまでにもお伝えしたように自律神経を整えることは感情のコントロールにおいてとても大切です。その方法は食事や運動や瞑想など様々ありますが、先ず取り入れるものとしてはハードル高いと思うので、ストレッチやマッサージなどから始めるのがオススメです。


文だと分かりづらいと思いますので具体的な方法は書けませんが、例えば両手を重ねて頭の上に伸ばした状態で左右に倒すのを5回ずつ行うとかでも効果があります。これであれば30秒もかからず場所も問わずできます。自律神経をテーマにした本やYouTubeで簡単に取り入れられる方法が沢山知れますので、そうした簡単な方法試してみましょう。


④ルールを作る

ルールと手で書いてる

感情が暴走しそうな時に「これをすれば理性を取り戻せる」というマイルールを作っておくと効果的です。


例えば
右手に赤く光るボタンが乗っていて、そこからコードが自分の脳まで伸びてるイメージをして、その赤いボタンを押すと緑色に点滅して「3、2、1」とカウンセリングして0秒になると青色になる。

というイメージすると、想像したものを手に乗せるというのは脳をかなり使いますから意識の矛先を大きく変えることができますし、数字を数えるには理性を扱う脳の前頭葉を活性化させないといけませんから、一気に落ち着きを取り戻すことができます。


音楽を聴くやタバコを吸うやお酒を飲むなども悪くはないですが、使っている脳の箇所を変えることが大事なので出来れば数字を数える、いつもと違う道を歩くなどで刺激を与える、などで前頭葉を活性化させましょう。


⑤リラックスする習慣を取り入れる

これは原因に書いた「慢性的な疲労」の解決に役立つ方法ですが、疲れが取れない人は①〜③でも書いたように自律神経が乱れている可能性があり、特に交感神経が優位になり過ぎていると思われます。


なので、副交感神経が機能するような事をした方が良いですが、健康やリラックスの為に良かれと思ってしている事が意外と自律神経においては良くなかったりします。


例えば
・ランニング(軽いジョギング程度ならあり)
・筋トレ
・音楽(ロックなど激しい感じの曲)
・テレビゲーム
・漫画をスマホで読む
などは交感神経を優位にします。


もちろん趣味としてやるのは良いと思いますが、可能であれば
・散歩
・お風呂(湯船につかる)
・自然に触れる
・クラシックなどの音楽を聴く
・携帯やPCを見ない時間を多くする

これらを意識して日常に取り入れることをオススメします。


⑥感情を書き出す

主に【怒り】の感情に使える方法です。


イライラした出来事は「もう考えないようにしょう!」とすると思いますが、そう思えば思うほど何度も頭に思い浮かびます。なので、一度頭の外に出す事が大事です。


仮に職場であれば
・ふせんに書いて捨てる
・裏紙に書いてシュレッダーに入れる

とかでも十分効果はあります。


もちろん人に話すのでも良いですが、常に人に吐き出せることは無いと思いますし、紙に書くと脳が重要なことと認知しやすく、更にそれをストレスと認知すると前頭葉が活性化し理性的に処理してくれるので、書くことを習慣にする方が効果は高いです。


感情を穏やかにする方法【根本的な解決】

花の根

続いては、感情を一時的にコントロールするのではなく、そもそも感情の大きな起伏をなくし、穏やかに過ごせる時間を増やすための根本的な解決方法をお伝えします。

大きな起伏をなくすと言っても、嬉しさや楽しさは思いっきり感情が動いても全く問題ないので、怒りや悲しみや不安などが少なくなるというイメージです。

①自己肯定感を高める

これは原因に書いた

・自己肯定感の低さ

・アダルトチルドレンの要素


に対する解決策です。
アダルトチルドレンという言葉を初めて聞いた方は過去記事(アダルトチルドレンの特徴解説)をご覧頂ければと思いますが、自己肯定感の低さもアダルトチルドレンも心の根っこに
「ありのままの自分には価値がない」
「自分は不十分な存在だ」

があります。


自分で自分の存在価値を肯定できていないと、他者の言葉や態度に対して過敏になるため感情のコントロールが難しくなります。常に人と比較したり、頻繁に善悪のジャッジメントを下したり、ちょっとした事で批判されたと感じたり、など穏やかにいられる時間が少なくなるので、自己肯定感を高め安定した心の土台を作ることを推奨します。


自分の自己肯定感が高いか低いか分からないという方は、本サイトのホーム画面にある自己肯定感チェックテストを是非試してみてください。


②自己理解

自己理解は自分について深く知ることです。


これは自己肯定感を高めることにも大きく繋がりますし、人それぞれ何に怒りを感じやすいか、何に不安や恐怖を感じやすいかなどが違いますから、それを自分自身で知っているのと知らないのでは大きな差があります。


例えば私は自分なりの倫理観のようなものが強いので、人の思いやりのない行動に対し怒りを感じたりしやすいです。身近な例だと電車で降りる人を待たずに乗ってくる人とかですね。ですが自分でそういう場面に怒りを感じやすいと分かっていれば「あ、いつもの自分のパターンだ」と自分を客観視して理性的になれたり、「何でそういうの許せないんだろう」とそこだけ重点的に自分の感情の深掘りをしたりもできます。


このように、自己理解することで【自分が持つ感情のパターン】を知ることができますので、徐々にコントロールが上手くなっていきます。


この自己理解は、先ずは性格分析ツールを使ってそこから深く探究していくのがオススメなのですが、エニアグラムという性格分析が奥が深く自分の性質について深く知れるので、過去に書いたこちらの記事も是非ご覧になってください。


③他者理解

犬と女性が肩を並べている

「何であの人ははこんなに思いやりがないのかしら!」
「本当あの人許せない!」

など、感情的になる時の多くは他者との考えの違いによるものです。


ですが、考えは基本的に違って当然です。
生まれ持っての性質も育ってきた環境も違いますから。


頭では何となく分かっているような事でしょうが、自分なりの
「人としてこうあるべき」
「人としてこうあらねばならない」

という独自の基準が強く、その基準から外れた発言や行動をする人に嫌悪感を抱く人が多いです。


そう言った場合は他者を理解するための勉強をしましょう。
私も元々、自分の価値観と違う人の発言や行動に対して怒りを感じるケースが多かったですが、先程②で紹介したエニアグラムで様々なタイプのことを学んでいったら「この人はこういう考えなんだな」と思うようになり怒りを感じる機会はかなり減りました。


エニアグラムでも良いと思いますし、心理学などの本でも良いと思うので、様々な人のタイプを知りましょう。


④日記をつける

これは原因に書いた
・非認知能力の低さ
・内観する力の欠如

への解決策の一つとなります。


非認知能力といっても様々ですが、感情コントロールで大事なのは【自分を俯瞰する能力】だと考えています。つまり、自分の認知を更に認知することで【メタ認知】とも言いますね。内観は自分の心の状態を観察することなので、観察していくプロセスで自分の認知を様々な角度から見ていくので、意味合いとしてはメタ認知と似ています。


簡単に言えば、怒った時などに
「私はなぜ怒ったのか?」
を自分で分析できる力だと思ってください。



これらの能力が低ければ「相手が悪いから」で済ませるでしょうが、この能力が高ければ「なんであのささいな言葉でバカにされたように感じたのだろう?」「あたしは寂しかったのかな?」など、自分の心の奥にある感情に気づいていく事ができます。


その為に、日記を書くというのは非常に効果的です。


日々、感情が大きく動いた出来事を書いて、なぜそういう感情になったのかを考えてみましょう。そこに更に「なぜAさんはああいう発言をしたのか?」のように相手の思考を考えることも加えれば③の他者理解にも繋がります。


⑤生活習慣を整える

人の感情には神経伝達物質(脳内ホルモン)が大きく関係しています。簡単に言えば良い脳内ホルモンが生成、分泌されやすい身体になっていれば心は安定しやすく、それらが不足しやすい体になっていれば心は不安定になりやすということです。


特に、心の安定に大きく影響するセロトニンは腸で生成され、脳にどのくらいのホルモンを分泌するかも腸が決定していると言われているので、腸の健康状態というのは非常に大切です。その腸の状態を良くする為にはここまで何度も書いた自律神経も大事ですし、要は生活習慣を整えるのが一番良いのです。

・日光を浴びる
・適度な運動をする
・睡眠を十分に取る
・お酒はほどほどに
・添加物を取り過ぎない

など挙げればキリはないですが、取り入れやすいものから取り入れましょう。


あと、自律神経を整える方法は先述した通りですが、腸でセロトニンが生成される為に大事なことを伝えると、トリプトファンという必須アミノ酸を取る事が重要で
・大豆製品(豆腐や納豆など)
・乳製品(チーズやヨーグルトなど)
・穀類(お米など)
・その他(ピーナッツ・卵・バナナなど)

に多く含まれてるので、積極的に食事に取り入れるのがオススメです。



感情コントロールの重要性

女性3人が談笑している

感情のコントロールは人生の幸福に直結します。


怒り、憎しみ、悲しみ、恨み、などが多い人生を望んでいる人はいないでしょう。出来るならば嬉しい、楽しい、好き、安心、穏やか、などで溢れた人生にしたいはずです。


怒りや憎しみなどの負の感情は、もちろん相手や環境や状況の影響もあるでしょうが、仮に同じ状況だとしても、激しく怒る人もいれば、対して怒らずに穏やかに過ごす人、全く気にせずに笑う人、など抱く感情は人によって大きく変わります。


喜びなどの良い感情も同様です。その状況を凄く喜ぶ人もいれば、少し喜ぶ人もいて、全く喜ばない人もいます。


「取り巻く環境さえ良くなれば」
「収入さえ上がれば」
「借金さえなくなれば」
「もっと良いパートナーだったら」

など、「もっと〇〇だったら」と、幸せは自分の外側の環境次第と考える人もいますが、自分の内側次第です。もちろん収入や人間関係など取り巻く環境の影響もありますが、あくまで一つの要因でしかありません。


幸せは自分がどう感じるか次第です。



つまり、感情をコントロールする力は

幸せをコントロールする力

と言っても決して過言ではありません。


是非、今回お伝えした方法を参考に感情をコントロールできるようになり、更に幸せな日々を過ごしていってください。


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