アダルトチルドレンだとヤバい!?特徴、原因、克服方法までを解説します

サングラスをかけた子ども

「私はアダルトチルドレンなのだろうか?」

「アダルトチルドレンだと何かヤバいのか?」


「どうやったらアダルトチルドレンを克服できるのか?」


というお悩みを持つ方に向けて
・アダルトチルドレンの特徴
・アダルトチルドレンになる原因
・アダルトチルドレンの克服方法

をご紹介していきます。

他の記事との違い

私は元々12歳まで不登校で友達も全くいない日々を過ごし、中学で人生を変えようと決意しそこから徐々に好転していきましたが、その後も過去がコンプレックスとなり何とかそのコンプレックスを無くそうと努力して成果を出してきたのですが、いつの間にか【プライドは高いのに自分の事は好きではない】という状態になっていました。

そしてここ数年でアダルトチルドレンという言葉を知ってから、その特徴や原因などを見ると私はアダルトチルドレンだったなと自覚しました。

その自分自身の経験からもそうですし、以前役員をしていた会社で人事をしていたのですが、そこにもアダルトチルドレンの要素を持つ方は沢山いて、アダルトチルドレンが原因で起きる会社での問題も多く見てきましたので、自分自身と身近な人の実体験からの学びをお伝えできるのが他の記事との違いです。


アダルトチルドレンの特徴

りんごと本

アダルトチルドレンとは?

先にお伝えしておくと、アダルトチルドレンは病名ではなく一つの状態です。
なので精神科へ行き診断を受けて「あなたはアダルトチルドレンです」とされるものではなく、特徴などから自分自身で判断するものになります。


アダルトチルドレンとは
親による虐待や家族の不仲、感情抑圧などが見られる機能不全家族で育ち、生きづらさを抱えた人。


と言われていますが、私なりの言葉でお伝えすると
幼少期の頃に愛情が満たされないまま大人になり、意識的にも無意識的にも愛情を強く求める傾向がある人
です。


・人に認めてもらいたい
・愛されたい
・興味関心を持ってもらいたい

などの感情が強い傾向にあります。誰にでもある感情ですが、幼少期の頃に愛情が満たされていると適度な範囲となり、愛情が満たされないまま大人になるとこれらを過剰に求める状態になります。

補足
アダルトチルドレンと似た言葉で【愛着障害】という言葉もありますが、これも特徴や要素を分析するとアダルトチルドレンと同じと考えて問題ないです。厳密に言えば医学的な言葉での愛着障害と心理学的な言葉での愛着障害で違い、医学的な愛着障害は病名であり診断されるものですが主に子供の障害であり、アダルトチルドレンは大人の心理的状態を指す言葉なので心理学的な意味での愛着障害で考えるとほぼ違いはありません。



アダルトチルドレンの特徴

主な特徴は下記になります。

・「自分が正しい」を必要以上に誇示する
・人と親密な関係を持っていないと不安になる

・相手の表情がちょっと優れないと「怒ってるのか?」「嫌われた?」とか気になる
・愛情を求めていが相手と親密な関係を築くこと避けてしまう事も多い
・相手に依存するか、相手を依存させやすい
・人の誘いや依頼を断れない
・抑うつ状態になりやすい
・「自分はもっと評価されるべき」という自己評価があるが他者評価とは合わない
・被害者意識になりやすく相手を責める
・責任感が著しく高いか、著しく低いかのどちらかに極端になることが多い
・評価はされたいが責任は取りたがらない
・アルコールの過剰摂取などをしやすい
・人当たりは良い人が多い



簡単に言えば
「見てみて凄いでしょ!」
「もっと構ってよ!」

という子どもらしい欲求がベースにあり

それが満たされないと
・他者批判
・自己嫌悪
・現実逃避

などに向かう傾向にあり、本人は自身の根本にある欲求には無自覚な場合も多いです。

アダルトチルドレンだとヤバい?

子供の周りにクエッションマーク

結論としては、大きな問題はありません


理由としては、

①大多数いる

②克服できる


という2点が大きいです。



先ず①の大多数いるという点ですが、軽度な人を含めると約3人に一人はアダルトチルドレンや愛着障害とも言われているので、自分自身含め身近な人にも大勢いて決して特別珍しい状態ではないからです。

アダルトチルドレンや愛着障害という深刻なニュアンスの言葉でくくるのでヤバいかな?と感じる方もいますが、「老後の資金は大丈夫かな?」「健康に生きていけるかな?」などのお金や健康の問題のように多くの人が抱えている事なので、「自分はアダルトチルドレンかな?」と思っても不安に感じ過ぎる必要はありません。


そして②の克服できるという点に関しては、先ほど例に出したお金や健康の問題もそうですが、気づければ解決に向けて動くことができます。
老後のお金が大変だと気付いたなら「じゃあ毎月積み立て型の投資をしていこう」、先々の健康が不安なら「ジムに通おう」などの対策を講じられます。ただ、問題に気づかなければ対策もできません。老後になってから「あれ、生活資金が足りない。。」とかだとマズイですよね。


アダルトチルドレンという言葉で認識するかしないかはどちらでも良いですが、自分にはこういった人に認められたいや愛されたいなどの欲求が強いなという自覚が無いのは【自分自身と他者への影響】を考えると問題あると思います。
しかし、今この記事を読んでくださってる方のように「自分はそうかもしれない」と自覚できてる方は個人差はあるでしょうが自分を客観的に見れていたり、見ようと努力をしてる方ですから問題は無いと思います。


あと、アダルトチルドレンにはデメリットもあればメリットもありますので、それをこれからお伝えしていきます。

アダルトチルドレンのメリット

アダルトチルドレンの要素を持つ人全てに共通することでは無いですが、人に愛されたい、認めてもらいらい、嫌われたくない、などの【不充足感は強いエネルギーにもなります。


人よりも結果を出そうと努力し、それを繰り返し収入や役職が上がっていく方も多いのでアダルトチルドレンの要素を持つことによって社会的成功を掴む可能性もあります。

アダルトチルドレンのデメリット

デメリットは先ほど特徴に記載したことが大半ですが、まとめると


・人間関係のトラブルを起こしやすい
・自分を客観視できなくて精神的に成長しづらい
・本当に自分が求めていることなどに気づけない
・人の目や評価を気にして素の自分でいられない
・物質的な成功を掴んでも幸福を感じづらい
・アルコール依存症、パニック障害、うつ病、引きこもり、摂食障害、などの二次的な精神疾患になる可能性も高くなる

などがあります。


メリットで書いたように不充足感をバネに成功したとしても、その頑張りに対して幸福感がついてこない人が多いのも事実です。

せっかくそれだけ努力したのであればそれに見合う幸福を感じて欲しいと思いますが、収入などは営業で年間何千万売上たら年収◯◯万になるなど「これだけやったらこうなる」という予測が比較的立てやすいのに対し、愛される認められるなどは相手の行動もあるので予測できないのと、相手が与えてくれたとしても「受け取る自分」の感じ方にもよるので、「自分の求めるレベルの承認をもらえてる」という実感にまでいく人は多くないのです


アダルトチルドレンになる原因

虫眼鏡

1、幼少期に「安全基地」がなかったこと

幼少期の頃に(特に1〜1歳半くらいまでの間)、親との関係が疑いようのない信頼と安心の中で形成されていくことが非常に大事で、その関係が確立されていくと親が自分にとって心から安心できる存在となり【安全基地】となります。


この安全基地があることにより、「自分は自分のままで価値がある」「自分は愛されている存在だ」という感覚が養われていくのですが、安全基地が形成されないと「自分は不十分な存在なんだ」「自分は愛されていないんだ」という感覚が心の奥に芽生えます。



では何故安全基地にならなかったか?というと、下記の理由が考えられます。




①親の虐待(育児放棄も含む)
アダルトチルドレンは元々アルコール依存症の親に虐待されて育ち大人になって生き辛さを感じる人のことを表した言葉なので、虐待が一番アダルトチルドレンになる可能性を高める要素ではあります。

②親の不仲
約1/3が離婚すると言われてますし、離婚はしないけど仲は良くないという夫婦で考えると少なく考えても50%程度はいると仮定すると、その状態では子どもに真っ直ぐな愛情が届きづらいです。子供が親の関係に「気を遣う」ようになってしまいますが、それでは到底安全基地とは言えません。



③生活困窮などにより面倒が見れない
離婚などにより片親で育てなくてはならず、親が子どもの面倒をほとんど見れなくなってしまうケースもありますが、そうなると子供は早く大人にならなくてはなりませんが、子供の時に子供らしくあれないと大人になっても子供としての欲求が深層心理に残り続けてしまいます。生活困窮まではいかなくても、現代だと共働き夫婦が多いのも一つの要因かと思います。



④親の過度な期待
露骨な虐待ではなくとも、親が子供に過度な期待をしコントロールしようとする事も安全基地にならない大きな要因です。愛情があってした事だとは思いますが、子供にとっては「期待されている」という認識よりも「自分はそのままでは不十分な存在なんだ」という認識を抱きやすいです。



⑤身近に親以外の安心できる存在も不在
親との関係と記載してきましたが、必ずしも親である必要はありません。特定の人物との関係が【安全基地】であれば良いので身近な存在だと親以外の親族でも構いません。

私の身近にも両親からは育児放棄のような事がされていたにも関わらずアダルトチルドレンの要素があまり無い人に聞くと「お婆ちゃんがいつも心配して優しくしてくれた」というように祖父母が絶対的な安全基地になっていたケースもありますが、地方を離れ大都市周辺に住む人も多いので、そうなると祖父母が近くに住まないため親が安全基地にならなかった際にSOSを求める先もなくなってしまいます。



2、学校・社会での比較競争の連続

アダルトチルドレンは先ほど記載したように元々はアルコール依存症の親に育てられ大人になってから生き辛さを感じる人を表し、それが親の虐待や不仲や面倒が見れないなど機能不全家族で育った人という意味にまで使われるようになった言葉ですが、私の個人的な考えでは親だけでなく学校や社会での生活も影響していると考えています。


もちろん親との関係の方が影響を与えている度合いでいうと大きいですが、学校や社会も要素としてはあるという考えです。


つまり、親との関係が安全基地であったとしてもアダルトチルドレンになる可能性はあります。過去に私が会ってき人の中にも、家族との関係は素晴らしく全く問題がなくてもアダルトチルドレンの要素を持つ人は大勢いました。


イメージで言うと、親との関係の中でコンクリートで作った屈強な柱で作った家ができたとしても、長い時間かけてトンカチで叩かれ続けたら少しずつコンクリートが削られていきいつしか崩れそうなくらいにまでなっているという感じです。


それくらい今の世の中は自分に存在価値を感じづらいです。
学校でも社会でも比較と競争の連続で、競争に勝てば一時的に承認賞賛をされますが負ければ無くなる。社会に出て頑張って成功したと思っても、SNSでもっと成功してる存在を知り劣等感を抱き、のように、比べたくなくても比べられるし比べてしまいやすい世の中です。ですが本当は誰も比べられたくは無いんですよね。小さい頃に「お兄ちゃんは出来たんだけどな」とか「同じクラスの〇〇ちゃんを見習いなさい」とか言われると嫌ではありませんでしたか?


もちろん、国として成長していく為にはこうした競争社会であることは大事だったと思いますが、もう少し人と愛のある繋がりを感じたり、ありのままの自分で良いんだと感じられるような環境で育てる人が増えると良いなと思います。



アダルトチルドレンを克服するには?

①安全基地を作る

安全基地を作るのは今からでも遅くありません。


私の身近な友人で、両親との関係は幼少期の頃から破綻していてかなり強くアダルトチルドレンの要素を持つ男性がいて、その友人はアダルトチルドレンを克服する為にでは無いですが数年前に結婚をして、それから徐々にアダルトチルドレンの要素は無くなっていきました。奥さんにもお会いしたことありますがとても素晴らしい愛のある方なので、この奥さんの存在が安全基地となったのです。



安全基地となるには

・強い安心感があること(否定してこないなど)

・感受性、共感性があること(理解しようとしてくれること)

・応答性がある(受け答えしてくれること、つまり人形とかではダメ)

・安定性がある(相手が感情的にならなかったり、連絡の取れやすい存在であること)


これらが重要ですが、この応答性や安定性というポイントがかなり身近な存在でないと難しいので、私の友人の例のように家庭を築けるのが理想的ですが、そうでなくとも身近な存在に自分にとって絶対的に信頼できる人が作れれば大丈夫です。


パートナーを作りたい!
と思ってる人はマッチングアプリに登録や婚活相談所に行くなどがあると思いますが、結婚をする予定がなかったり、既に家庭を築いているけども。。という人にとっては、安全基地となる関係を作っていける人と出会うのは簡単ではありませんよね。。



こうすれば絶対にという方法はありませんが、確率を上げるためには


1、人と会う機会を増やす
人と会う母体数が増えれば出会える可能性も上がります。そういう安全基地となるような人は人間性がしっかりしてる方ですから、ボランティアなどの社会貢献活動に参加するとより出会える可能性は上がると思います。または心理学を学ぶようなコミュニティなども「人の悩みに寄り添いたい」という人が多いですし自分自身も学びつつ良い人と出会える可能性も上がると思います。


2、自己開示をする
人と出会っても、自分が相手に壁を作ってしまっては関係を構築していけません。「何でも話せる」という関係であることが大事ですが、アダルトチルドレンの人は自己開示が苦手な方が多いのであまり自分の悩みや弱さなどを話しませんが、自分から話さなければ深い関係は築いていけません。


いきなりアダルトチルドレンなんだとか言う必要はありません(相手が知らない言葉の可能性高いので)が、こういう事で悩んでるんですよねとか、少しずつ自分の悩みとかを話していき、安心できる人だなと感じてきたら恐れずに何でも話し「何でも話せる」関係になっていきましょう。


アダルトチルドレンの克服に関係なく、こういった「何でも話せる相手」がいるというのは人生の財産です。もしあなたが友人はいるけど表面的な関係であったり、心から「何でも話せる」という関係で無ければこうした繋がりを今後作っていくことも大切です。


②自己肯定感を高める

自己肯定感は

無条件で自分には価値があると信じている感覚
つまり、自分で自分に「ありのままの自分で良いんだ」とOKを出せることです。


自己肯定感が低い原因とアダルトチルドレンになる原因はほぼ同じですから、自己肯定感を高めていけばアダルトチルドレンは自然と克服しています。アダルトチルドレンの克服という表現はマイナスを0にするという感覚なので個人的にはあまり好きではありません。


このアダルトチルドレンという言葉が重い病気でいかにも問題がある人のようなカテゴリー分けをしてしまっていますが、先ほども記載したように軽度な人も含めたら1/3以上の人がアダルトチルドレンであり決して特別なものでありません。


なのでアダルトチルドレンの克服をゴールにするのではなく、自己肯定感を高め「ありのままの自分に価値があると」と言える状態となり、結果としてアダルトチルドレンの要素が消えていた。という流れが理想です。

更に言うなら、自己肯定感を高めようとするよりも「自分のことを知ろう」という感覚が良いです。私も自己肯定感を高めようとした訳でもアダルトチルドレンを克服しようとしたわけでもなく、自分のことをもっと知っていこうと自分自身と対話し続けていき、結果として自己肯定感が高くなりアダルトチルドレンの要素も消えていました。



じゃあ自己肯定感を高めるにはどうすれば良いのか?自分のことを知っていくにはどうすれば良いのか?というのはこちらの記事に書いてますので是非ご覧ください。


ちなみに、①と②の両方が必要かどちらかだけで良いかはご自身で感じているアダルトチルドレンの重度によります。特徴に多く当てはまるな。。や、かなり強くこの傾向にあるなと感じたものがあれば①と②の両方をしていった方が良いですし、あくまで傾向があるなと感じるくらいであれば①と②どちらかで良いです。



ご自身で判断が難しければ、こちらの自己肯定感チェックテストもご活用ください。アダルトチルドレンの診断用に作ったものではありませんが特徴はかなり似ているので参考になります。




まとめ

本日はアダルトチルドレンに関して情報をお届けしました。


アダルトチルドレンであることに決して悩み過ぎないでください。記事の途中でも書きましたが、アダルトチルドレンかも?と思えてると言うことはは自分を客観的に認知出来ているか、認知しようとしている証であり、それが出来ている以上大きな問題には発展しません。


私の経験上、人間関係の不和やトラブルを起こしまくったり、何かの依存症になったり自暴自棄になるなど大きな問題に発展する人は、自分をアダルトチルドレン(この言葉でなくても、そういう要素を持つ自分であること)だと認識できてない人が大半です。


自分はそうかも?と認めること勇気が必要なので、認識できている時点で素晴らしい事です。あとは「より幸せに生きていく」ために今日お伝えした方法などを実践していってもらえたらと思います。ただ、あまりにも状態が深刻な場合は流石に自分で何とかしようとせずに精神科医やカウンセラーさんに相談するなどしてくださいね。


記事を読んで頂きありがとうございました。

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