【元不登校児が語る】不登校ユーチューバーについて思うこと

学校の廊下

子どもがゆたぼんに影響を受けて、学校に行かないと言ってるけどどうしたら良いのかしら?

学校に行きたくなくて、ゆたぼんのようにユーチューバーになりたい。


というお悩みありませんか?


私自身12歳まで不登校でほとんど学校には行かず、行っても誰とも話せないという幼少期を過ごしてきました。
なので、学校に行かないという選択に対しては全然問題無いと考えていますが、ゆたぼん君の影響で【安易】に学校に行かないという選択をする子どもが増える事も良くないとも思うので、本記事では不登校ユーチューバーに関して私なりの意見をお伝えいたします。


今現在不登校だったり、不登校ではないけど学校には行きたくないと思っているお子さんや、そのご家族の方の参考になれば幸いです。

不登校ユーチューバーについて思うこと

パソコンでYouTubeを見ている

不登校ユーチューバーのゆたぼん君が中学校に行かないという選択をしてYouTuberとして活動していることに関しては、私個人的には賛成でも反対でありません。


それは、あくまでメディアに出ている情報しか知らないですから本人の本心も分からないですし、賛成か反対か自信持って述べられるほどゆたぼん君のことを知らないからです。「義務教育だから」とか「親の責任として行かせるべき」などの理由で行った方が良いという意見に対しては反対ですが、私は【本人の意思】が何よりも大事と考えているので、その本人の意思が明確に分からない(メディアでは当然行きたくないや行く必要がないと語っていますが)以上は賛成も反対もできないという意見です。



ゆたぼん君に限らずですが、小学校の高学年くらいになったら「まだ子どもだから親がこうすべき」など子ども扱いはしない方が良いと思っています。


もちろんお金が絡む大きな契約をして良いか、一人で暮らして良いか、などを考えれば流石にまだ早いかなと思う事もありますし、成長には個人差があるので一概には言えませんが、学校に行くという選択に関しては子どもではなく一人の大人として本人がすれば良いと考えています。



じゃあ大人は何もしないのか?
というと決してそういう訳でもなく、
本人が見えていない視点を教えてあげる責任は周りの大人にはあると思います。


例えば
・学校へ行かないことによる悪い影響
・学校へ行くことの良い影響

これらが本人が見えてる視点だけだと狭いので、大人が様々な視点から伝えてあげて、その影響を十分に考慮した上で本人がした選択であれば、後は親や周囲がどうのこうの言うべきではないと思います。


ただ、大人が伝える視点が偏ったものでは意味がありませんから、こうしてネットを見たりもそうですし、先生の意見、周りの友人の意見、不登校の専門家の意見、などを聞いたり調べたりして事前にあなた自身が視点を広げて、お子さんに伝える際にはなるべく主観は除いて伝えましょう。


まとめると
・本人の意思ではない
・様々な影響を知らない上での本人の判断

であれば不登校という選択を推奨はできなくて


様々な影響を考慮した上での本人の判断
であれば、個人的には不登校という選択は良いと思います。良いと思うというよりは、その選択を尊重します。



お伝えしておきたいのが、いじめなどの原因により今現在心を痛めてる人の場合は、そんな影響など考えるまでもなく一旦は学校を休んでくださいね。


不登校を選択する前に考えるべき3つのこと

誰もいない教室


先ほど、様々な影響を考慮した上での本人の判断であれば不登校という選択も良いという話をしましたが、ご本人もご家族もその【様々な影響】【本人の判断】というのはどういった事なのか?が分からないと参考にしづらいと思いますので、それをこれからお伝えしていきます。

1、「行きたくない」のか「行かなくてもいいや」なのか?

これは自分の気持ちに問いかけて欲しいのですが


学校に
「行きたくない」
「まぁ行かなくてもいいや」

このどちらの気持ちでしょうか?



「行きたくない」であれば無理して行く必要はないですが、
不登校はなる時のハードルよりも再度行く時のハードルの方が高くなります。


不登校になる要因は様々ですが、傾向としては繊細な人の方が多いです。実際の背景は分かりませんがゆたぼん君は「学校に行ってみた!」という動画をUPしてましたが、そんな感じで行こうと思った時に行ける子の方が圧倒的に少ないです。


行かない期間が長くなればなるほど再度学校へ通うハードルは高くなっていくので、「まぁ行かなくてもいいや」という気持ちであれば、安易に休むことはオススメできません。


ゆたぼん君含め、そうした「学校に行かなくても良い」と伝える人や、フリースクール、ホームスクーリングなどの環境ができたこともあり
「学校に行きたくない」という子が学校に行かないという選択をしやすくなった
ことは非常に良い事だとも思います。


ただ、その反面
何となくの「行かなくても良いかな」という雰囲気が生まれ過ぎていたら、それは問題だと思います。


私が幼少期の頃は、私や親が知らなかっただけかもしれませんがホームスクーリングなんて聞いたことありませんでしたし、フリースクールも少なかったと思います。ネットも全然無かったので今のように他の不登校の子の状況なども知れませんから「学校に行かなかったら人生終わり」くらいに感じていました。


そうした息苦しさや心に痛みを抱える人が「行かなくても良いんだ」と安心できる要素が増えてきたのは良いことだと思いますが、そこまで悩んでいる訳ではなく単に面倒臭いなどの理由で「行かなくも良いんじゃん」という人の気持ちを助長する為に各発信者の人は言ってる訳ではないでしょうし、フリースクールやホームスクーリングなどの環境が作られた訳ではないと思います。



一つだけ注意したいのは、学校に行きたくない原因が本人自身でも「分からない」という方もいます。原因が分からないのであれば、それは「行かなくてもいいや」になるのかな?だから行った方が良いのかな?と本人もご家族も迷うかもしれませんが、原因が分からなくても「行きたくない」のであれば、それは行きたくないのですから行かなくても良いと思います。まだ自分自身で気持ちの整理がついていないか、自分の感情を上手く言葉で表現ができないだけですから。


2、本当は学校に行きたいという気持ちを抑圧していないか?

辛そうな赤ちゃん

1の内容に似ていますが、これは不登校になるかどうかというよりは、不登校になった後に【不登校を継続するかどうか?】を判断する上で重要になります。


【学校に行きたくない】という気持ちがあるのであればその気持ちを大切にした方が良いと思いますが、同様に【学校に行きたい】という気持ちも大切にした方が良いと思っています。


誰でも不登校になる時は強弱あれど「学校に行きたくない」から行かない訳ですが、一度休み出してしばらくしたら
①変わらず「学校に行きたくない」という人
②本当は「学校に行きたい」という気持ちがある人

に分かれます。


いじめなどで不登校になり、その心の痛みが取れてない人はまだ行きたくないでしょうし、ゆたぼん君がそうか分かりませんが「普通ではいたくない」「行く意味が分からない」という人も行きたくないでしょう。


しかし、私自身がそうだったのですが
・みんなと一緒で在りたい
・普通で在りたい
・友達が欲しい

という気持ちも強くありました。


最初は「行きたくない」から不登校になりましたが、徐々に「行きたいけど行けない」に変わったのです。あと私の場合は、今日こそ誰かと話そうと思い勇気を出して学校へ行っても、結局誰とも話せずに終わるという日々を何回も繰り返していくうちに「行ってもどうせ現実は変えられない」と感じてしまっていたと思います。


ですが、本当は学校に行きたいという気持ちはずっと在りました。
だから「どうすれば学校に行けるか?」「どうすれば自分を変えられるか?」を考え続け、小学校5年頃から少しずつ努力して中学で自分を大きく変えることができました。


先ほども記載しましたが【行かなくてもいいという風潮や環境】があり過ぎると、「まぁいいか」となり、自分の本当は学校に行きたいという気持ちを置き去りにしてしまいがちです。


そうした風潮や環境が悪いと言いたいのではなく、
本当の自分の気持ちを大切にしよう
という事が一番伝えたいことです。


行きたくないのであれば行かなくて良いと思いますが、本当は行きたいのに努力したり何かと向き合うことを恐れ「まぁ良いや」で片付けて、自分の気持ちを箱に閉じ込めてしまうことは止めて欲しいと願ってのメッセージです。


3、行かないことによる将来の影響

未来と書かれた看板


学校へ行くことのメリット

学校へ行かないことのデメリット

を十分に知りましょう。



例えばですが

■学校へ行くことのメリット
・学校生活でしかできない体験(部活、同級生との思い出など)ができる
・集団生活を知ることができる
・同年代とのコミュニケーション能力が養える
・強制的に勉強できる
・他の多くの人を知ることにより自分の個性も見えてくる
・自分とは違う人の考え方や個性を知れる
・カベを乗り越える力(胆力)が付く
・自分が対して興味ないことでも授業で体験することにより、新しく興味関心が湧く可能性もある

■学校へ行かないことのデメリット
・メリットに挙げたことが無くなる可能性がある
・空気を読むなどの能力が欠けコミュニケーションでの悩みが増える可能性がある
・人と同じような青春時代を過ごせなかった事がコンプレックスになることもある(青春コンプレックスと言われる)
・集団でのスポーツに興味持ったとしても、学校でなければできない可能性もある
・自分で学ぼうという姿勢を持てなくて勉強が全然できない可能性ある
・家にいて運動不足になり不健康な体になっていく可能性もある
・将来就職が難しくなる可能性もある
・学校に行けばよかったと後悔する可能性がある
・家にいる時間が増えていることで家族に負担をかけている可能性もある
・嫌なことがあった時に乗り越える力が弱くなる可能性がある


など。
これらはあくまで例ですし【この記事を書いている時点の私の一意見】に過ぎないので、あなたが親であればあなたの視点もお子さんに伝えてあげて欲しいですし、自分自身でも多くの人の意見を見たり聞いて様々な視点から影響を考えましょう。


親からお子さんへ伝える際に、説教じみた感じで伝えようとすれば真剣に聞いてくれないかもしれませんが、「最終的にはあなたの意思を尊重するから、お父さん(お母さん)がこれから話すことだけは真剣に聞いて欲しい」というように、意見をはいうけど最終的な意思決定はあなたに任せるということを伝えれば聞いてくれると思います。

ただ、本当に思ってなければお子さんは感づくのでご注意ください。要は「絶対に説得してやる」という気持ちではダメで心から「本当にあなたの意思を尊重する」という意識を持ちましょうということです。


終わりに

不登校で将来が心配という方もいると思いますが心配し過ぎる必要はありません。下記に貼っておきますので私の自己紹介ページをご覧頂ければと思いますが、私は今は本当に幸せですし、不登校だった過去もあって良かったと心から思えています。


そして現代の方が不登校でも生きやすい環境が整ってきてはいます。
ホームスクーリングやフリースクールなどもそうですし、不登校でも大丈夫という社会の風潮であったりもそうです。


ただ、本記事でも記載してきたように、だからと言って安易に学校に行かないという選択をしないようにだけご注意ください。長々と書いてきましたが、要は悔いのない選択をしてくださいということです。後悔する可能性のある要素を減らして、それでもその結果がどうなるかなんて分かりませんから、あとは「この選択で良かった」と思えるように行動していくしかありません。



学校に行ったから良い、行かなかったから悪い、大企業に就職したから良い、結婚したから良いなど「〇〇でなければ幸せじゃない」なんてルールは人生にはなく、幸せに生きれれば全てOKです。
「学校に行きたくない」という気持ちをキッカケに、自分と向き合いましょう。そのお役に本記事が少しでもお役に立っていれば幸いです。記事を読んで頂きありがとうございました。


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