自己肯定感と自尊心の違いは?自尊心の問題点も考察。

スケートボードに乗る少年

自己肯定感とか自尊心て良く聞くけど、何が違うのか分からない。。


本記事ではそうした悩みをお持ちの方に向けて、下記をご紹介します。
・自己肯定感と自尊心の違い
・自尊心の問題点
・自己肯定感、自尊心、自信のどれが大事か?


自己肯定感と自尊心の違い

違いを分かりやすくする為に【自信】という言葉も引き合いに出しながら説明します。


先ず、自己肯定感と自信の定義からお伝えすると

■自己肯定感
無条件で自分には価値があると信じている感覚(絶対評価)

■自信
条件付きで自分には価値があると信じている感覚(相対評価)



図で表すと下記のようなイメージです。

自己肯定感と自信の違い図解


続いて自尊心です。
自己肯定感はどの心理学者やカウンセラーなどが伝えている定義に大きな差異はありませんが、自尊心は自己肯定感に比べて伝えてる人により定義が大きく異なります。


心理学の世界ではセルフエスティームという言葉の訳語で用いられ、自己肯定感もセルフエスティームなので【自己肯定感】とほぼ同義だと伝えているケースもあれば、「プライド」など私が定義している【自信】と近い定義で考えているケースもあります。


簡単に言えば
・自分のみの感覚か
・他者からの評価や、他者との比較によるものか
で定義が大きく分かれています。


図で表すと↓

自己肯定感と自尊心の違いの図解

またはこうなります↓

自己肯定感と自尊心の違いの図解2


そうした中で、私がしっくり来ている定義は下記2つです。

自尊心とは?

①自尊心は、自分が有能であるといういわゆる自信と、自分に価値があるという自尊の2つの要素から成り立っている。
参考文献 ナサニエル・ブランデン『自信を育てる心理学 「自己評価」入門』手塚郁恵訳、春秋社、1992年。


②自尊心は自己肯定感と、自己有用感が合わさって生まれる。自己有用感とは、他人に評価されて自分を大事に思える感情である。すなわち、人は自己肯定感の先に、自尊心を抱けるという仕組みである。
参考:新語時事用語辞典

上記2つの定義は、大きなくくりで言えばですが、自己評価のみか他者評価のみかで分けるのではなく、それら2つの要素を含めたものが自尊心だと定義しています。


図で表すと下記のようなイメージです。

自尊心の図解

一般的に言われる自尊心の定義をまとめると上記の図のように
・自己肯定感
・自信

どちらも含んだ定義になります。

私なりに定義した文にすると
他者比較の上に成り立つ自分の存在価値と、他人は関係なく成り立つ自分の存在価値、その2つ共に価値ある存在だと自分を信じる心。
です。


しかし、ここまでお伝えした自尊心の定義だと問題点もあるので、次章で解説します。


自尊心の問題点

自尊心の図解

この自尊心の定義だと
・自己肯定感
・自信
の両方を含むわけですが


自己肯定感の高低、自信の高低とで分けると下記の図のように合計4つに分かれます。

自己肯定感と自信の表


そして、ここに自尊心の高低も加えると下記のようになります。

自尊心の問題点

自尊心が低いという状態が、自己肯定感と自信の両方が高い状態以外の全てに該当します。

そうなるとどこが問題かというと、自尊心が高ければ何も言うことないですが、自尊心が低い場合に何を改善すれば良いのかが分からないという事です。

現にネット等にある自尊心の診断テストをしてみると、自己肯定感と自信どちらも包括しているテストが多く、それだと【自身で評価してる自分の価値は低いけど、他人と比較した上で実感している自分の価値は高い】場合でも自尊心が高いという結果になる可能性があります。


自尊心の定義を自分で選ぶ

心理学者や精神科医やカウンセラーの方、または心理学などを学ぶのが好きな方が自分の中で言葉を整理する分には、先程の図で表した自尊心の定義(自己肯定感と自信を包括したもの)でも問題ありませんが


一般の方にとって大事なのは自尊心や自己肯定感の定義を詳しく理解する事よりも、それを人生にどう役立てるか、活かすかです。


自尊心や自己肯定感などの言葉を調べたり、自分は自尊心が低いかも。。と感じている方は
・いつも人の目を気にしてしまう
・すぐ落ち込んでしまう
・相手にどう思われるか気になり過ぎる
・本音で話せない
・上手く人間関係が築けない

など、人生に何かしら生きづらさを感じでいる方が多いです。


なので、
【何を改善すべきなのか?】を明確に出来た方が良いですから、自尊心の定義は、自己肯定感と自信を包括したようなものよりどちらかと同じ位置付けにしてしまった方が良いです。


私の個人的な意見では、下記の図のように自信と同じ位置付けがオススメです。

自尊心の結論


定義にすると
■自己肯定感・・無条件で自分には価値があると信じている感覚(絶対評価)
■自信、自尊心・・条件付きで自分には価値があると信じている感覚(相対評価)
自尊心のような心理学の言葉は人によって伝える定義が様々で、つまり決まった答えがないものなのでそこを探し続けても意味はないです。もちろん心理学者さんとかで探求したい方はした方は好きなだけ探究しても良いと思いますが、要は自分の目的に応じて、自分で定義を選びましょう。という事です。


大事なのはその言葉ではなく、その言葉を自分が人生にどう活かすかです。


自己肯定感、自信、自尊心、どれが大事か。

3つの出口に迷う人

先述したように、自分でどう定義付けするかにもよりますが


自信や自尊心は高いけど自己肯定感は低い
という状態は多いですが
自己肯定感が高いのに自信や自尊心は低い
という状態は基本的にありません。


つまり生きづらさを感じるケースの大半は
自己肯定感の低さ
によるものです。


仕事でライバルとの競争に勝とうという時などには自信や自尊心も大切ですが、自己肯定感が低いのに自信や自尊心だけ高いと
・成果を出しているのに幸福度が上がらない
・プライドだけ高くなり周囲に嫌われる
・他人のちょっとした発言にイライラする
・優秀だが挫折すると中々立ち直れない

などの状態になる可能性があります。


なので、どれが一番大事かと聞かれたら私は
自己肯定感
と答えます。

終わりに

という事で今回は自己肯定感と自尊心の違いを中心にお伝えしました。

「自己肯定感低いなー。。」
「自尊心が低過ぎる。。」

と悩む事なく、自分自身を強く信じられるようになっていきましょう。

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