「エニアグラムの診断でタイプ9が点数高かったので特徴を詳しく知りたい。」
「エニアグラムタイプ9の人が身近にいるので、特徴を理解して関係性を良くしたい」
という方に向けて
エニアグラムタイプ9の特徴
をお伝えします。
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エニアグラムタイプ9の特徴
エニアグラムタイプ9の人は
平和を好む人
や
平和をもたらす人
と言われています。
基本的に穏やかでのんびり屋さんな性格です。
みんなが仲の良い穏やかな雰囲気が好きなので、全体的に場がそうなるように動けるタイプです。例えば、会社でAさんがBさんの事を嫌っているという状況の時に、タイプ9の人がAさんに対し「この前BだんがAさんの事凄い褒めてたよ」と言ったり、さりげなく誤解をとくための場を用意したり、関係性が改善するようにしたたかに動くようなイメージです。
それくらい、険悪なムードとか争いが嫌いで平和を好みます。
・包容力
・協調性
・平和
・安心感
・聞き役
・人に合わせる
・優柔不断
・マイペース
・癒し
・どちらでも良い
・暗黙の抵抗
など。
ちなみに、タイプ2やタイプ6と間違えやすいです。大まかなくくりですが人をサポートしたり助けたりするのが好きなタイプだからで、タイプ9の理解に繋がるので簡単に違いをお伝えします。
タイプ2は人の心情などを察したら自分から声をかけたりなど積極的に関わりますが、タイプ9は相手が相談してきたら動くなど受動的な傾向が強いです。または、こっそりとさりげなく動きます。ただ、ウイング8のタイプ9は社交的なのでより見分けるの難しいですが、タイプ2は対個人に対しての愛情で、タイプ9は全体的な調和の方に意識がいきます。
また後ほど詳しく記載しますが、問題が生じた時の3つのグループがあり、タイプ6は反応タイプで、タイプ9は楽観タイプなので、タイプ6に比べ「何とかなるだろう」という気持ちが強いです。気分を害した時などにタイプ6は隠せず反応としてでますが、タイプ9はあまり反応せず表情などにもでず、ゆったりとした雰囲気があります。
ポイントは、タイプ9の人はなるべく自分は自己主張せずに場が穏やかになるようにしています。ただ、ウイングとステートにもよるので、自己評価が高くなるにつれ健全に自己主張もしていくようになりますし、平和を作るために粘り強くもなります。
エニアグラムタイプ9に多い職業
・カウンセラー
・介護士
・看護師
・ペット系
・お花屋さん
・企業の人事部
・マネージャー
・接客業全般
など。【安心感】や【やすらぎ】など癒しを与えられるタイプなので、医療系や福祉系などは凄い向いています。またはそういう雰囲気だとお客様が安心してお店に入れるお花屋さんや整体師さんなども向いてますし、どんな業種の会社でも人事など社内の人間関係などを調停する役割は向いています。
変化の激しいベンチャーや、歩合の要素が強い保険屋や不動産屋などギラギラしてる会社は合わない可能性が高いです。安定していて穏やかな職場が合っています。
エニアグラムタイプ9のアニメキャラや有名人
・笑福亭鶴瓶
・綾瀬はるか
・石塚英彦
・ウド鈴木
・相葉雅紀(嵐)※大野くんもかな。。
・スザンヌ など。
・ムーミン
・プーさん
・山田太郎(ドカベン)
・孫悟飯(ドラゴンボール)
・チョッパー(ワンピース)
・椎名まゆり(シュタインズゲート)
・漆原 るか(シュタインズゲート)
・アルフォンス・エルリック(鋼の錬金術師) など。
全体的にふんわりとか、おっとりとか、マイペースって感じの有名人やキャラクターが多いですよね。怒ってるところが想像できないような人達が多いです。ただ、ストレスがかなり溜まったり、自分の大事なものが脅かされると怒りが爆発したりもします。孫悟飯がラディッツにキレた時みたいなイメージです(笑)
同じ有名人やキャラでも伝えている本やサイトによって意見かなり割れるので、色々見た上で自分なりの結論を出しましょう♪
エニアグラムタイプ9の囚われ
囚われというのは自分の中にある根深い感情のパターンです。
タイプ9の囚われは
怠惰
です。
ここでいう怠惰は怠けているという意味ではなく、「心が入らない」という感覚です。表現が少し難しいですが、【人生と距離を置いている】という感覚で、自分が本気で動いたら今の心地よい世界が失われるかもという感じがするのです。
平和の反対には争いやトラブルがあり、そこに関わりたくないという感覚があり、平和を望むけど衝突や葛藤を恐れ自分をより出さなくなり、結果として人との距離が離れ平和な関係ではなくなるという悪循環に陥る可能性があります。
エニアグラムの3つのグループ
エニアグラムには全9タイプを大きく3つのグループに分けて
①本能タイプ・・タイプ1・8・9
②フィーリングタイプ・・タイプ2・3・4
③思考タイプ・・タイプ5・6・7
タイプ9は本能タイプに分類されますが、本能タイプの特徴としては「快か不快か」を本能的な直感で判断して、それから思考するという傾向にあります。判断力があるという良い面もありますが、「こう感じたから絶対にこう!」と決めつけて、他の人の意見に耳を貸さなくなってしまうこともあるのが注意点です。
時間感覚は【今この瞬間】にあり、タイプ9は心地の良い現実を維持しようとします。
【問題が生じた時の態度】で分類するグループ
合理的・・1・3・5
楽観的・・2・7・9
反応的・・4・6・8
タイプ9は楽観的なタイプです。
「何でみんなはこの問題のヤバさに気づかない!?」「緊急事態だ!」と感情的になり、深刻に考える傾向にあるのが反応的タイプで、「大丈夫でしょう!」「なんとかなるさ!」と考える傾向にあるのが楽観的タイプで、「こうなってしまったのは仕方ないし、解決策を考えよう」と冷静に考える傾向にあるのが合理的タイプです。
過去に40人くらいでエニアグラムの研修を受けた際にこの各グループに分かれたのですが、楽観的グループはやはり一番盛り上がってずっと笑い声が絶えなかったです(笑)
その研修時に感じたのですが、楽観的タイプだけだと全てを楽観的に考え過ぎてリスクヘッジできず失敗するし、合理的タイプだけだと冷静で機械的になり過ぎて反応や楽観タイプがつまらなくなってしまうし、反応タイプだけだと問題ばかりを気にして前に進まないしと、特定のタイプだけでは問題が解決しづらく、各タイプが協力しあう事で真の問題解決に向かうのだと感じました。
エニアグラムタイプ9のウイング
エニアグラムには【9ウイング8】や【9ウイング1】のように隣にあるどちらかのタイプをウイングといってサブタイプとして持ちます。純粋なタイプ9ということは無いので、必ず隣のどちらかの番号を持ちます。つまり、タイプ9でも8と1のどちらをサブタイプに持つかによって性質に違いが出ます。
9ウイング8 調停者
8をウイングに持つタイプ9の人は、もう一つのウイングを持つ人よりも積極的で社交性も高いです。タイプ9はあまり自己主張しないと書きましたが、ウイング8や忍耐力やパワフルさがあり人間関係の不和に関わり調和を作っていくことに長けています。つまり調停者という呼び名の通り調和を作ること、交渉してまとめることが得意です。
大事なものが脅かされると感情が爆発することがあると先述しましたが、それはこのウイング8のタイプ9が多いです。
適職で書いた人事部やマネージャーのように、組織を上手くまとめるのに向いてるのはウイング8の方が多いですね♪このサブタイプの人は実は目立ちたがり屋だったりもします。
9ウイング1 夢見る人
1をサブタイプに持つタイプ9は想像力があり、多くの視点や思想を理想的な世界のビジョンにまとめることができるので、理想主義的な傾向が強くなります。要はこうなっていけばより調和された未来になるのにという理想が描けるという事です。
ウイング8のタイプよりも控えめで、怒りも表面的にはあまり出ずふつふつとした怒りになります。タイプ1が入っているので完璧主義的な面もあります。
自分の主観を外して相手の話を聞くのが得意なのでカウンセラーや、または理想の世界観を自分で表現できるアーティスト(芸術や音楽など)などに向いてます。
エニアグラムタイプ9のステート
エニアグラムにはステートと言われるものがあり、これは心の健全度を9段階で示したもので、1に近づくほど健全性が高く、9に近づくほど不健全になるというものです。
※エニアグラムのタイプも1~9で、ステートも1~9まであるので番号が【タイプ】の事なのか【ステート】の事なのか混在しないようご注意ください。
1~9まで一つずつ書いていくとかなり長くなってしまうため
1~3・・健全
4~6・・通常
7~9・・不健全
という大まかなくくりでお伝えします。
健全(ステート1~3)
ステートの高いタイプ9は、自分はあまり自己表現せずに平和でありたいという感覚がどんどん減り、自己表現をし平和を積極的に作るようになります。人の仲裁をしたり、人の気持ちを楽にするための辛抱強さもあり、穏やかでのんびり屋さんでありながらも、力強さも兼ね備えているというイメージです。
タイプ9の人は平和、調和を作る力が強いので、ステートが高くなればなるほど異なる立場や考えの人をまとめることができるため、【多様性】のある世の中を目指すのであればキーマンですね。
通常(ステート4~6)
ステートが通常レベルのタイプ9は基本的に控えめで受動的です。全体の空気を読む力があり、その場を良くするサポートをできるのですが、自分が自己主張をするとその平和な場が壊れるかもしれないという感覚があるため受動的になっています。
その為、自分が望んでいなくても周囲に同意したり、周りで葛藤や問題が起きていても自ら関わることはほぼありません。要は平和を望んでいるけれど、自分で動かずに諦めてしまうことが多いというイメージです。
不健全(ステート7~9)
不健全レベルになるとタイプ9に限らずですが人生が不安と恐れで一杯になります。悲観的になったり人を非難したりがステートが下がるにつれて増していき、それが怒りとしてでたりしてるうちはまだ良いですが、更にエスカレートしていくと無気力になり、様々なことから距離を置き孤独になっていきます。
健全度が下がってくると表面的には相手や周囲に合わせますが、本当は納得していないので怒りや不満がありますがそれを表現することはなく【暗黙の抵抗】をするようになります。意見を求めても黙っていたり、お願いしたことを中々実行しなかったりなど、言葉で意思表示することなく抵抗をします。
エニアグラムタイプ9の成長の方向
各タイプには成長するためのポイントがありますので、タイプ9の成長ポイントをお伝えします。
タイプ9の成長ポイントは
健全なタイプ3を目指すこと
です。
健全なタイプ3というのは、自己肯定感が高くて活力に溢れています。タイプ9はここまで書いてきたように自己表現をしないですが、そういった「目立たない人」でいることや、自分が表現すると平和が壊れるかもという恐れを克服し、自分自身と周囲の平和の為に自己表現ができるようになります。不必要に自己表現しまくるわけでなく、必要に応じて自己表現ができるという感覚です。
通常のタイプ3だと、あくまで悪い側面を見ればですが自己主張が激しくやや自己中心的な感じになってしまうので、健全な状態のタイプ3を意識してください。ただ、タイプ9の人は調和的なエネルギーを本質的に持っているので、自己表現して自己中な人だと思われないかな?場を壊さないかな?とか心配はあまりしなくて大丈夫です。
タイプ9の人は、自分自身が思っている以上に「あなたの言葉をみんなが求めている」という事を知りましょう。これだけ人間関係の不和が多い世の中で、9の人が持っている穏やかで調和的な癒しのエネルギーはかけがえのない力です。
タイプ9の危険な方向
タイプ9は精神状態が悪くなると
タイプ6のマイナス面
が出ると言われています。
不安がつのり神経質になっていきます。ストレスが溜まるにつれ周囲や、人生そのものに悲観的になっていき、今の環境から逃げてより平和や安全安心をもたらしてくれる環境や考え方にすがったり、先程書いたような【暗黙の抵抗】で周囲に抵抗を示します。で、表現しないのでそれがエスカレートしていく怒りが爆発したりかんしゃくを起こし、周りの人がビックリします。
ステートを上げるワンポイントアドバイス
健全度を上げるまたは保つためにオススメで、かつ行動に移しやすいものをいくつか紹介します。
1、自分一人で思い切り自己表現できるものから取り組む
いきなり周囲に対し自己表現をするのは難しくても、例えば絵を書く、一人でカラオケに行く、とか一人で好きなだけ自己表現できることをしてみるのがオススメです。
2、自分の好きなことに時間を割く
人の為に時間やエネルギーを割きがちで、それが我慢になってしまうと少しずつ健全度が下がり結果として周囲の為にならなくなってしまうので、①と似てますが趣味など自分の為の時間をゆっくり取るのがオススメです。
誘ったら断れないタイプの人なので、同じ職場の人とかであればオンオフ付けやすいように工夫して上げると良いですね♪
3、今のコミュニケーションにプラス一言を意識してみる
自己表現しましょう!と言われても難しいと思うのですが、今日常でしている何気ない会話、例えば「昨日の休みは何してたの?」と聞かれ「昨日は買い物に行ってました」とか、その時にプラスでもう一言伝えてみよう!という意識を持つことから始めてみましょう。できれば感情を話すと良いですね。「昨日は買い物に行ってました。ずっと欲しかった靴が買えて嬉しかったんですよ♪」のように、プラス一言なら言いやすいので、そこから始めるのがオススメです。
4、暗黙の抵抗をしていることを自覚しましょう
暗黙の抵抗はいわば「察しろよ」「気づけよ」という事ですが、その暗黙の抵抗をしていて状況が良くなることは先ずありません。相手が断りづらい雰囲気で言ってきたなど相手にも非がある可能性はありますが、自分の意見を隠せば隠すほど状況は悪くなる一方なので、暗黙の抵抗をしている自分に気づいたら直接相手には言いづらくてもあなたが相談しやすい人に相談するなど、誰かに「話す」ことで解決するようにしましょう。
5、自分で決める練習をしましょう。
基本的に「受身」でいやすく、受身でいて周囲が平和であれば何も問題にならないですが、平和でなくなってくると自分で何もできず状態が悪くなる一方なので、少しずつ受身→起因になっていきましょう。小さなことでも良いですし、先ずは人が絡まなくても良いので「自分で決める」という事を意識しましょう。
「どっちでも良い」という感覚が強いので、だから調和を作れる面もあるのでそれは悪い事ではないのですが、自己表現できないから「しない」のと、自己表現できるけど今はする必要ないから「しない」のでは全然違うので、「自分はどうしたいか?」「どっちの方がいいか?」と考え、自分で決めるという感覚を養っていきましょう。
まとめ
以上がエニアグラムタイプ9の特徴でした。
タイプ9の人は
全タイプの人々の調和を作れる存在
だと思ってます。
エニアグラムのイラスト見ると大体タイプ9を頂点にそこから他8タイプに広がっていってるんですよ。実際の意図は知らないですけど、恐らくタイプ9が全てを包括できる資質があるからそのようなイラストになっているのかと思います。
それくらい器が大きいのがタイプ9です。タイプ9の人が輝く社会になればどんどん世の中は良い方向になると思うので、周りの人がタイプ9の人を理解することも大事ですし、タイプ9の人が自己評価を高め、自己表現をしていくことも大事です。
今回の記事が少しでも参考になっていれば幸いです。
私は20代の頃に6年ほどベンチャー企業の役員をしていて、そこで採用や社員教育などにエニアグラムをかなり活用していたためエニアグラムに詳しくなりました。その経験を踏まえタイプ9の方の特徴をお伝えいたします♪